楕円: REP報告

発達障害の方たちへの支援とマカトン

栃木県発達障害者支援センター ふぉーゆう

服部美佳子

私は現在、日光にほど近い栃木県宇都宮市にある「栃木県発達障害者支援センター ふぉーゆう」に勤務しています。

ここは緑豊かな“とちぎ健康の森”の一角にあり、同じエリアの中に病院、養護学校、通園施設などの他、スポーツ施設もあります。

200412月、発達障害者支援法が制定されましたが、そこで謳われているように、栃木県発達障害者支援センターでも、自閉症やアスペルガー症候群、ADHDやLDの方たちへの相談をはじめ、就労に向けての支援、普及啓発などの業務を行い、発達障害の方たちへの支援体制を整えることを目指しています。

私自身、「ふぉーゆう」という名称のように“for you”という視点から、「豊(かに)優(しい)」支援を心がけていますが、その中でマカトン法の考え方に大きく影響を受け、そして大きな恩恵を受けていることを感じます。

たとえば、発達障害の方たちが情報を取り入れて理解するために、視覚的なシンボルの利用がとても有効ですが、そのようなときにマカトンサインやマカトンシンボルを大いに活用することができます。

自閉症の効果的な支援プログラムとしてよく知られているものにティーチ(TEECH)プログラムがあり、実に様々な支援システムが機能していますが、その支援の1つである「構造化」にも役立ちます。

たとえばスペースを区切り、どのスペースでどんな活動をするのかを固定することによって明確にするという方法がありますが、そのときにマカトンシンボルでそのスペースの用途を示しておくこともできます。

また、活動の予定などを数枚の写真カードや絵カードなどで順番に提示し、どんな順番でどんな活動をするのかをわかりやすく示す方法については、絵カードのかわりにシンボルを使うことによって、カードを簡単に作れるというメリットもあります。

これもマカトンシンボルの具象性の高さと描きやすさというメリットによってなせる業です。

自閉症の方たちの支援で構造化や視覚的情報が重要だということは、程度の差はありますが「高機能」の方でも、そして言語性能力が高くても、さらに成人になっても変わらず、マカトンサインもシンボルもそこに大きく貢献するものと実感しています。

また、自閉症の人はことば(音声言語)を話せる人でも、伝えたいことをうまく表現できないことがあります。このときもマカトンを活用すると、サインで示す、サインとことばで示す、シンボルカードを示す、シンボルを複数描いたコミュニケーションボードを使って必要なシンボルを指し示すなど、多くの方法が考えられます。

支援者が多くのコミュニケーションツールを持っていれば、一人ひとりのニーズに合わせて、コミュニケーションのレパートリーを拡げることが可能です。

マカトンを通していろいろな人とコミュニケートできれば、こんな幸せなことはないと思うこの頃です。

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